彼の子どもを産んでくれる女を、彼に与えます・・・リーディン時代小説「寧々ね」⑥:神戸御影ヒーリングサロン 心星 POLARIS(ポラリス)

彼の子どもを産んでくれる女を、彼に与えます・・・リーディン時代小説「寧々ね」⑥

2018.06.07

 

彼の才能と運に賭けてみたい!・・・リーディング時代小説「寧々ね」①

 

彼はわたしの手を握りながら、頬にチュウしてくれました・・・リーディング時代小説「寧々ね」②

 

わたしが、わたしをイカせる・・・リーディング時代小説「寧々ね」③

 

夫が妻に、他の女性がすき、などと言うものでしょうか?・・・リーディング時代小説「寧々ね」④

 

男は女より、プライドの高い生き物です・・・リーディング時代小説「寧々ね」⑤

 

 

信長様の諫めにより、一度は浮気の虫を封印した秀吉でした。

ところが、信長様の手紙の前に側室を囲っていたことがわかりました。

しかも、その側室に子どもが生まれていた、というではありませんか!

けれど、秀吉はわたしがまた信長様に何か言うのを怖れ、ずっとわたしに隠していました。

子どもですよ、子ども!!

ただの浮気ではありません。

よくもまぁ、ぬけぬけとわたしの目を盗み、耳を塞ぎ、隠し通していたものです。

事の次第によっては、また信長様のお力を借りることのなるやもしれません。

 

「あのハゲッ!!」

わたしは毒舌を吐きながら、秀吉のところにまいりました。

そして秀吉に聞きました。

 

「お前様、お前様が側室を囲っておられるのは本当ですか?

しかもその側室にお子ができた、という噂を聞きましたが、まことでしょうか?」

 

すると、秀吉はニコニコしながらわたしに言いました。

 

「寧々には、もう少し落ち着いてから話そうと思ってたんじゃ!

信長様にお手紙をいただくより前に、わしの子がある女の腹にできてのう。

その女を側室にしたのよ。

で、子どもは無事に生まれたんじゃわ。

男の子じゃ!

わしの跡取りが、できたんじゃわ。

寧々も一緒に喜んでくれるじゃろ?」

 

悪びれた様子が一切なく、こうぬけぬけと無邪気に言うではありませんか!

 

「生まれた子には、石松丸、と名付けたわ。

もう少し大きくなったら、寧々にも会すからな!」

 

わたしはその子に、会いたくなどありません。

わたしも女です。

秀吉の愛撫を受け、子を成した側室に妬ましい気持ちがあって当然でしょう?

側室の南殿も、わたしに子どもを会わせるのを躊躇したでしょう。

何度か顔を合わせる機会を秀吉が作ってくれたものの、わたしはその子に一度も会うことはありませんでした。

秀吉が側室のところに行き、1人寝が多くなった頃、わたしは悔しくて情けなくて、泣いておりました。

秀吉はそんなこととは、まったく知りませんでした。

 

その頃、長浜城主となった秀吉は、実母であるお母様を呼びよせ一緒に暮らし始めました。

お母様は、わたしと秀吉の関係にすぐに気づきました。

 

「寧々さん、うちの秀吉がワガママを言ったねぇ。

あんた、女の幸せを捨て、よくそれに耐えてくれてたねぇ。

本当にすまんね。」

 

そう言ってわたしに頭を下げてくれました。

わたしは胸が熱くなりました。

誰にも言えない秀吉との関係。

それをわかってくれる人がいる。

それだけでも、救われた気持ちになりました。

胸が熱くなり、涙が流れました。

お母様はそんなわたしを、しっかり抱きしめてくれました。

 

「本当に、ほんとうに申し訳ないことです。

ありがたいことです。

寧々さん、あんたはこの家の守り神様や。

わたしは一生あんたの味方だから。

安心してわたしに何でも言えばいい。

わたしが秀吉に言ってやるから。」

 

以来、同じ秘密を共有した間柄になったわたしとお母様は終生、実の母娘のように仲良く過ごしたのです。

これも、ある意味秀吉のおかげかもしれません。

もしわたしが普通の夫婦の関係であれば、わたしとお母様は秀吉をめぐって争ったかもしれません。

けれど、わたしの待遇が特殊なものであるがゆえ、お母様はわたしに心を寄せてくれました。

お母様にとっても秀吉は、自分の再婚で家を出さざるを得なかった愛おしい我が子です。

秀吉の愛情を嫁と取り合うこともあり得たのに、わたしの立場がその争いを回避させました。

お母様は、わたしをとても大切にしてくれました。

わたしも大らかなお母さまが、大すきでした。

 

秀吉の子どもの話は、お母さまの耳にも入りました。

お母様は、即座に秀吉に言いました。

 

「お前が側室に産ませた子は、お前の子だと認めよう。

じゃが、その子を寧々に認めさせるのは残酷なことじゃ。

お前はお前の勝手で、寧々に妻として役目を放棄させた。

その寧々に、お前はどんな顔でその子を抱かせるのじゃ?

 

寧々かて、お前の子を産みたいに決まっておるではないか!

お前に抱かれ、人並みの女としての幸せを味わいたいに決まっておるではないか!

それをすべて寧々から取り上げたのは、お前ぞ!!

わかっておるんか?」

 

「でも、わしは・・・

わしは、おっかが欲しかった!

おっかあを、一人占めしたかったんじゃ!

それのどこがダメなんじゃ?

寧々はわしだけのおっかあになってくれる、と言うた。

どこにもいかん、わしだけのおっかあじゃ!!」

 

「そうか・・・

そうか・・・

全部、このわたしが悪いのか・・・

わたしが再婚したばかりに、あの男とお前が合わなんだばかりにお前はひどい仕打ちで逃げ出した。

わたしがもっと強いおっかあであれば、お前はもっと別の道を歩んだのか・・・

わたしのせいか、寧々にあんな生き方をさせたのは・・・

じゃが、あの時わたしは再婚せねば、お前たちを食べさせてやることはできなかった。

許してなぁ・・・」

 

そうつぶやくとお母様は涙をこらえ、背を丸め秀吉の前から立ち去りました。

わたしはお母様に向かい、手を合わせました。

お母様がわたしの気持ちを分かって下されば、十分です。

人は1人でも自分の気持ちに寄り添う人がいれば、生きていられます。

わたしにはお母様がいます。

それがたとえお母様の罪悪感から来たとしても、お母様は終生、わたしにとって最大の理解者でした。

 

結局、わたしは秀吉の子に会う機会はありませんでした。

側室の南殿も、わたしに石松丸殿を会わせるのを嫌がりました。

わたしから何らかの念や妬みを受けると警戒したのでしょう。

けれど、わたしもお母様という最大の理解者を得ることができ、気持ちが落ち着きました。

石松丸殿が7歳の誕生日を迎えるお祝いに、長浜城に招くことを決めました。

秀吉も賛成し、喜んでいました。

 

ところが、ある日秀吉が狂ったように泣き叫びながら、わたしの部屋に入ってきました。

それは、あまりにも異常な光景でした。

そんな秀吉は、これまで見たことがありません。

頭をかきむしりながら、わたしの膝に泣きついてきました。

「寧々、寧々・・・

石松丸が、石松丸が・・・」

 

その後の言葉は、嗚咽で聞こえません。

嫌な予感がしました。

 

「お前様、落ち着いて。

石松丸殿が、どうかされたのですか?」

 

「石松丸が、死んだんじゃ~~~!!」

 

「なんですって?

どういうことです?」

 

「ここしばらく病で伏せっておったんじゃ。

今朝、具合が悪くなって・・・

そのまま・・・

そのまま・・・」

 

秀吉は、わたしの膝に抱きつき、小さな子供のようにワンワン泣いていました。

あとは言葉になりませんでした。

その時、わたしは初めて知ったのです。

わたしに遠慮し、秀吉は石松丸殿の話はほとんどしませんでした。

けれど、彼にとって跡継ぎの石松丸殿は、何よりも大切な存在だったのです。

 

ああ、秀吉はこんなにも自分のDNAを受けついだ子どもを、欲しがっていたんだ!

初めてわかりました。

わたしには与えられない子どもが、彼にとって何よりも大切な宝物でした。

彼にとっての宝物は、わたしにとっても宝物。

それが、初めてわかりました。

 

わたしは秀吉と一緒に、石松丸殿の死を悼みました。

激しく泣きじゃくる彼の悲しみに寄り添いました。

そして、わたしは彼に必ず子どもを与えることを誓いました。

神様が彼から子どもを取り上げたのなら、わたしが彼に子どもを与えます。

彼の子どもを産んでくれる女を、彼に与えます。

どうやってでも、愛する子どもの願いを叶えてやりたい。

 

それが、母としてのわたしの役目です。

わたしの秀吉への愛、です。

世間一般の夫婦の愛とは、ちがうでしょう。

でも、世間がわたし達夫婦に何かしてくれますか?

何もしてくれません。

無責任にすきなことを、言い散らすだけです。

世間なんて、くそくらえ!です。

 

わたしは彼の子を産む女を、彼に与えます。

 

歪んでいるかもしれませんが、それがわたしの愛の形です。

 

————————————-

 

あなたの愛の形は、どんなものでしょう?

 

あなたは、自分の愛に誇りを持てますか?

 

胸を張れますか?

 

基準は、世間ではありません。

 

 

あなたの心です。

 

あなたの本音です。

 

そこにどんな愛の形が見えますか?

 

 

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