人に嘘をつく時は、まず自分に嘘をついて心をごまかす・・・リーディング時代小説「千だって」⑦:神戸御影ヒーリングサロン 心星 POLARIS(ポラリス)

人に嘘をつく時は、まず自分に嘘をついて心をごまかす・・・リーディング時代小説「千だって」⑦

2018.07.09

 

 

わたしはたくさん恋をするために、生まれてきたのよ・・・リーディング時代小説「千だって」①

 

セレブ妻は人質、もっとドラマチックに生きたいの!!・・・リーディング時代小説「千だって」②

 

考えても仕方ない時、心の中でこの魔法の言葉を唱えるの・・・リーディング時代小説「千だって」③

 

いくらセレブであっても、お子はお金で買えないものね・・・リーディング時代小説「千だって」④

 

一番見たくない所に、本当に大切な答えがあるの・・・リーディング時代小説「千だって」⑤

 

人生にもし・・・はないことを知っている・・・リーディング時代小説「千だって」⑥

 

 

慶長19年8月、秀くんは亡くなった秀くんパパの17回忌の準備をしていた。

京都の方広寺は、5年かけて大仏殿はだいたい出来上がり、4月に梵鐘が完成したのね。

秀くんはそこで大仏の開眼供養をする予定だったの。

ところが、その梵鐘に記された文字が大問題になったの。

そこには「国家安康」と記されていたのね。

 

わかるかしら?

おじいちゃまの名前、徳川家康の「家」と「康」が離れ離れになっているでしょう?

こうやって名前を本人の許可なく分けるのは、とても失礼なことなの。

「これは家康の名前を分割したもので、豊臣は徳川家康の死を願っている。」

と呪詛的意味を持っている、とまで言われてしまったの。

正直、これはまずい!

まず過ぎる!!

 

わたしは刑部卿局と顔を突き合わせ、小声でひそひそ話をした。

「どうして、こんな手落ちがあったのかしら?」

刑部卿局は、思いっきり顔をしかめて言った。

「詰めが甘いのですよね。

ここしばらく大御所様が大人しくされていたので、気が緩んだのではないでしょうか?

それにしても、こんな失礼なことをなさるとは・・・!

豊臣の家臣は、どうなっているのでしょう?!」

 

わたしは一番心配なことを聞いた。

「豊臣と徳川は戦になるのかしら?」

刑部卿局は口をつぐんだ。

その様子で、わたしはわかった。

豊臣と徳川は戦になる!

おじいちゃまが、この大阪城を攻めてくる!

 

手紙を書かなくちゃ!

おじいちゃまや、パパやママに!!

そう思いながら手紙を書いているのに、どこかであきらめている自分に気づく。

ああ、もう猶予期間は終わったんだ・・・

という切ない気持ち。

 

おじいちゃまは、わたしと秀くんに猶予を与えてくれていた。

わたしが秀くんとのお子を産むのを待っていてくれた。

それは、おじいちゃまの抑止力になっていた。

だけど・・・

わたしはおじいちゃまの期待に、沿えなかったの。

心のどこかで、このまま豊臣の一族になってこの大阪城に住み続けることを拒否っていたのかもしれない。

 

すっごく醜い自分の心の中を覗き込むと、こんなわたしがいたの。

秀くんのことはすきよ。

愛している。

でも、秀くんの中には農民出身の秀くんパパの血が流れているの。

悲しいことに、それがどうにもこうにもわたしの中のプライドを拒否させてしまうの。

 

わたしはママから浅井と織田の、パパから徳川と西郷という大名の血筋をもらって生まれてきた。

物心ついた時に、おじいちゃまが徳川幕府を開いていた。

徳川は秀パパが亡くなることで、どんどん上り坂になっていったの。

一方、豊臣はカリスマ性の強かった秀パパが亡くなり幼い秀くんが残された。

周りを固める家臣たちも、幼い秀くんには甘い。

淀ママは厳しく接していたけど、豊臣が凋落していくのは避けられなかった。

そんな沈みゆく船の中で、新しい命を産み落とそうと思うかしら?

セレブ中のセレブのわたしが、自分の子に農民の血筋を入れたいと思うかしら?

側室さんのことを鑑みても、わたし達の時代は血筋や出自がすべてなの。

 

だから農民から上り詰め天下人になった秀パパは特別な存在。

そんな父親を持った秀くんだけど、彼は淀ママの血筋の方が強いみたいね。

整った顔立ちとおだやかな物腰、生まれ持った気品と品格があるの。

たぶん・・・

秀くんは養うべき家臣やしがらみがなければ、一大名になって徳川に与してよかったのだと思う。

でも、淀ママや家臣たちの思惑や期待を背負い秀くんは自分の本音を通せなかったの。

そんな秀くんは当然、家臣たちに人気があるからみな豊臣の為に命を捨てるのをいとわなかった。

おじいちゃまにとって、それこそが脅威だったのね。

 

そんなことを思いながら書いた手紙は、おじいちゃまの心に届かない。

寧々ママからの進言も、今回は役に立たなかった。

大阪城は、徳川との戦を前にいきり立っていた。

やる気満々の闘志がこの城に満ち満ちていた。

 

秀くんは、わたしのところに来て頭を下げた。

「千、すまない。

徳川と戦をすることになってしまった。

何とか、和平の道を見つけたかった。

どうにか戦だけは避けたいと思い、ずっと頑張ってきたがわたしの努力が足りなかった。

千を苦しい立場にさせてしまい、本当に申し訳ない。」

 

わたしは秀くんの手を取って言った。

「秀くん、頭を上げて。

秀くんは、豊臣の主君なのよ。

皆を守るために、戦うのは当然よ。

わたしは秀くんの妻。

豊臣の女よ。

だから、大丈夫!

一緒に戦いましょう!」

 

ニッコリ笑って言った。

秀くんはうれしそうにわたしを抱きしめた。

抱かれながら、わたしは思った。

 

今の言葉、セリフみたいじゃない?

これが、わたしの本心?

どこか冷めた目で見ているもう一人のわたしがいた。

 

人に嘘をつく時は、まず自分に嘘をついて心をごまかす。

わたしは自分の気持ちをごまかしたの。

そして秀くんに嘘をついた。

そんな自分がとても悲しい。

そして、その嘘に気づきながらわたしを抱きしめてくれた秀くんはもっと悲しいだろう。

 

わたしがよく使う魔法の言葉は、心がこもっているからその言霊は力を発揮し魔法の言葉になる。

でも、自分に嘘をつきごまかした言葉は、魔法にならない。

そんな言葉は、自分や周りの人に勇気や愛というパワーを与えない。

わたしは自分や秀くんだけなく、言霊をもごまかした。

 

大阪城という鳥かごに飼われた、つがいのわたし達。

わたし達に逃げ場はない。

どうしろっていうの?神様。

わたし達はただ静かに暮らしたいだけなのに!!

 

神様のばかやろう!!

 

秀くんが去った後、悪態をつきながら泣いた。

震えながら声を押し殺して泣くわたしの肩を、そっと刑部卿局が抱きしめて耳元で囁いた。

 

「姫様、姫様は何も心配しなくても大丈夫です。

すべてわたくしにお任せ下さい。」

 

その言葉の意味は、わからない。

本心から秀くんに伝えられなかった自分が、悔しくて悲しかった。

 

神様のばかやろう!!

 

千のばかやろう!!

 

こんな時、おばあちゃまのお市さんはどうしたんだろう?

自分の実家と戦うことになったおじいちゃまにどう対処したの?

教えてほしかった。

お市さんに無性に会いたかった。

 

助けて、お市さん・・・

心の中で、どこにも届かないSOSを発信した。

それはむなしくシグナルを鳴らし続け、わたしの中で響いた。

 

そして大阪冬の陣が始まった。

 

 

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あなたの言葉に、魂はこもっていますか?

 

言葉は、あなたの今を表します。

 

あなたの心を映します。

 

あなたは自分の心に嘘をついて、ごまかしていませんか?

 

 

 

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