頑張れ、わたし!女が嫁ぐ、というのはこういう事なのか・・・リーディング時代小説「篤あっつつ」④:神戸御影ヒーリングサロン 心星 POLARIS(ポラリス)

頑張れ、わたし!女が嫁ぐ、というのはこういう事なのか・・・リーディング時代小説「篤あっつつ」④

2018.08.05

 

 

わたしが望むのは、退屈な毎日からのレボリューション!・・・リーディング時代小説「篤あっつつ」①

 

わたしは、龍の背中に乗ってやる・・・リーディング時代小説「篤あっつつ」②

 

運命は「もし・・・」を超えた積み重ねで、動いている。・・・リーディング時代小説「篤あっつつ」③

 

 

嘉永6年8月、わたしは生まれ育った薩摩を後にした。

父上や母上、兄上たちは家臣として皆と並び、わたしを見送っていた。

お義父上様の配慮か、前列で顔を合わせられるほどの距離にいた。

それでも言葉を交わすことはできない。

父上が涙をこらえ、母上が涙を光らせていた。

兄上たちも心配そうな顔でわたしの姿を追っている。

輿に乗る前、わたしは目で家族に精いっぱいの感謝の気持ちを込め、頭を下げた。

さようなら、薩摩。

桜島を擁する愛すべき大らかな土地。

ここで生まれ育ったことを誇りに思い、江戸へと旅立った。

これがわたしの人生で見た最後の故郷だった。

 

わたしは終生、この地を踏むことはなかった。

長い旅を経て、江戸の薩摩藩邸に着いた。

出迎えの中に、凛と背筋を伸ばした髪に少し白髪の出始めた女性がいた。

厳しい目つきでわたしを上から下まで品定めするように、眺めていた。

「も・・・もしや、これが噂の教育係の幾島?!」

その冷たく鋭い目つきに、額や脇からじんわり汗がにじみ出た。

立場的にわたしの方が上なのに、なぜか見降ろされている感が、半端ない・・・

目をそらせたら負け、だと思うので大きな目をさらに見開いき、視線を外さずにいた。

 

この時の幾島は、確か48歳。

幾島も薩摩出身で、薩摩藩お側用人の娘だった。

伯母上の郁姫様が、五摂家の内の一つ近衛家の近衛忠煕様に嫁いだ時、上臈として共に京都に上がり近衛邸で生活していた。

当時は「藤田」という名前だったそうだ。

郁姫様死去に伴い出家して、得浄院という何なりそのまま近衛邸で忠煕様にお仕えしながら、郁姫様の菩提を弔い生活されていた、とのこと。

それが今回わたしの輿入れが決まり、お義父上の目に叶い、幾島、と名を改め今小路孝由様の養女という形を取り、ここにやってきた。

幾島が選ばれた理由は、京都の所作や作法に詳しかったことだという。

これまで徳川は京都の公家から妻を迎えていた徳川に送り込むわたしをファーストレディーにふさわしく仕立てるのが、彼女の役目だ。

 

「初めまして、篤姫様。

幾島でございます。」

 

その声に、何の感情も込められていない。

顔もその声にふさわしく無表情だ。

「篤子です。

どうぞ、よろしくお願いいたします。」

と、頭を下げようとした時

「みだりに頭を下げるものでは、ございませぬ!!」

ピシリッ!とナイフのような鋭い言葉が投げかけられた。

 

「あなた様は、これから家定様に嫁ぎ御台所様になるお方。

そのような方が、目下の者に軽々しく頭など下げるものではござりませぬ。」

 

「わ・・・わかった。」

 

「わかりました、でございます。」

 

「わかりました。」

 

な・・・何なん?!

この女!!

 

「よろしいですか、篤姫様。

将軍家に嫁ぐ、ということは、大奥に入る、ということです。

そしてあなた様が、大奥のことすべてを仕切っていく立場になるのです。

他の大名のところに嫁ぐことと、まったくわけが違います。

500名近い大奥の女達を束ねるのは並大抵のことではございませぬ。

ただ、人形のようにその場に大人しく座っているお飾りの御台所様など、必要ございません。

大奥には家定様のご生母様の本寿院様や御年寄の滝山様という手ごわい方々もおられます。

あなた様はそのような方達と互角に渡り合っていかねばならないのです。

ましてやあなた様は、島津斉彬様からの大切な命を受けております。

立派な御台所様におなりあそばし家定様と仲睦まじくなることが、斉彬様の命を叶える近道なのです。

そのためにこの幾島、全身全霊を込めて、あなた様を立派な御台所様にさせていただきます。

さぁ、今すぐ薩摩のことをすべて忘れください。

言葉も思いも身なりも行儀も何もかも、お捨て下さい。

あなた様はここ江戸で、新しい篤姫様に生まれ変わるのでです。」

 

「ちょっと待って!

あなたも薩摩の出身でしょう?

あなたも郁姫様と一緒に近衛家に来た時に、すべて捨てたの?」

 

「そうでございます。

郁姫様もわたしくも薩摩を出て京に参りました時、すべて薩摩を捨てました。

嫁ぐ、ということはこういうことでございます。

ですから篤姫様にもその覚悟を持って、御台所様への道をしっかり歩いていただきます。」

 

女が嫁ぐ、というのは、こういうことなのか。

わたしは、家定様に嫁ぎ御台所様になる「覚悟」を試されている。

幾島はなめるような目つきで、わたしをじっと見つめている。

覚悟は出来ているはずなのに、手のひらからも汗がじんわり出てきた。

口の中がカラカラになった。

でも、わたしも幾島から目をそらさない。

頑張れ、わたし!!

 

ようやく言葉を絞り出して言った。

「わたくし、家定様の御台所になります。

そのために、よろしく頼みますぞ、幾島。」

「ははぁ!!」

幾島は頭を下げた。

 

つ・・・疲れた。

こうして、わたしの御台所修業がスタートした。

 

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あなたは何か「覚悟」したことが、ありますか?

 

「覚悟」は、生易しいものではありません。

 

けれど「覚悟」を決めた時から、新しい道が開きます。

 

 

あなたの新しい道は、開きますか?

 

 

 

麗しく生きる

 

美開女(Be.Akujo)への五歩目。

 

 

 

 

 

 

 

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